京都出身、大阪在住。30代女です。私が京都から大阪へでていくきっかけになったのは大学への入学でした。年のせいもあってか日頃からなにかと自分への行動に口出しをしてくる両親の元を離れたい一心で実家を離れ大阪へ。ひとり暮らしを始めたわけでもなく、友人の家を渡り歩く、いわゆる「居候」生活。幾度となく 「どうしているのか」「生きているのか」「たまには帰ってきなさい」という親の言葉に耳も貸さず周りになにも言う人のいない新鮮さと開放感とに心躍って、朝まで友人と遊んだり、飲んだくれたり悠々自適な毎日を過ごしていました。そんな生活がしばらく続いたある日、母親から一本の電話が。現代の主流の連絡ツールといえばラインであったのでかかってきた電話に妙な胸騒ぎを覚えたことは今でもはっきりと記憶に残っているのですが、予想はズバリ的中しました。「お父さんが近々肝炎で手術をするよ」と。こういう時って頭が真っ白になるというのをよく聞きますが、私の場合変に頭が冴えてきて言うことを聞かず家に頻繁に帰らなかったことはもちろん、今までの父親との思い出が走馬灯のように駆け巡って、居ても立っても居られなくなり翌日には東大阪にある石切神社へ自然と足が赴いていました。石切神社を選んだ理由は縁切りの神様だから。父と病気が関係を断ち切れればとの想いから本殿前でお参りして入口に戻り再び本殿前でお参りすることを百回繰り返す「お百度参り」をひとりでおもいを込めて半日かけて行いました。効果のあるとかないとかではなく何かにすがりたくなったことは生まれて初めての経験でしたが父の手術当日の日も妙に心落ち着かせて立ち会うことができ、幸いなことに手術も無事成功。私のお百度参りの効果があったのかは不確かですが、父が元気でいてくれたことがなによりの幸せです。これからは自分自身の年齢も年齢なので、できる限り親や兄弟とコミュニケーションをとりながら一緒に歩んでいければなと思っています。みなさんも大切なひととの過ごし方を今一度見つめ直してみてはいかがでしょうか。
30歳女 東大阪石切神社お百度参りで願掛け 父の手術成功で幸せ
