ようやく最近自分がアラサーであることを受け入れはじめた主婦です。小学生のころから、大のおまじない好き。図書館でおまじないの本を片っ端からかりて読んだり、同じくおまじない好きの友達や近所のお姉さんから教えてもらった術はすべて自分のノートに記録したり、交換日記で情報を共有し合ったりと、おまじないについては沢山の思い出があります。専ら恋に効くおまじないにしか興味はなく、知識にある術はすべて自分の恋で検証済み。先に言っておきたいことはひとつ。素人が小手先の術で自分の思い通りの未来を手繰り寄せようなんて考えは甘いということ。特に恋愛においては。何故か。よく、恋愛はひとりでするものではないと言いますよね。それです。恋愛は自分だけでなく相手の気持ちがあってこそ成り立つもの。人を変えることはできないのと同様、人の気持ちを変えることはできません。自分の方に向いていない相手の気持ちを、無理矢理変えることなんて絶対にできないことなのです。できないことを、もしかしたらできるかもしれないと夢見ることができるからこそ、おまじないは魅力的なのかもしれません。ここまで言うと私はおまじないを信じていない、もしくは本当に効果のあるものを知っていないだけなのでは、と思われるかもしれません。ですが、ただひとつ、たったひとつだけですが、絶対に恋愛に効くおまじないを知っています。友人2人にこの方法を教えたことがありますが、2人とも願いを叶えてめでたくゴールイン。来年には結婚式の日取りも決まっており、プレ花嫁として忙しく準備に明け暮れています。その方法は、とても簡単。「ライバルの成功を願うこと」たったこれだけです。「え、それだけ?」と思われるかもしれませんが、本当にそれだけなのです。私の体験談を以下に述べたいと思います。4年ほど前になります。当時、職場に気になっている男性がいました。気になっているといっても、かっこいいな、頼りになる優しい先輩だな、と思うくらい。他にも気になっている男性はいたので、好き、という感覚はあまり持っていませんでした。しかしある時、彼が同じ職場にいる私の後輩のことが好きだという噂を耳にします。実際に彼の様子を観察してみると、後輩のことが気になっていることは明らか。何故今まで気付かなかったんだろう、と失笑してしまうくらいの勢いでした。ふたりが付き合ったらいいのにな、と思いつつも、心のどこかが痛むような感覚がありました。望みのない恋愛はしている暇は私には無かったので、その後私は様々な恋愛、婚活に励んでいました。職場の彼への気持ちはどこへいったのやら、正直忘れてしまっているくらいでしたが、噂を聞いた数ヶ月後、気がつくと私と彼は驚くほど急接近していました。「あれ?彼って後輩のことが好きじゃなかったっけ?」「私のことなんか好きなはずがない」と何度も自分に言い聞かせていましたが、日を追うごとに彼とどんどん仲良くなっていく感触が。そしてさらに数ヶ月後、信じられないことに私は彼からの告白にすんなりとOKしていました。容姿を磨いたわけでもなく、彼にアプローチした覚えもなく。していた事はたった一つだけ。「彼と後輩がうまくいきますように」と、そっと願っていました。仲良くなることは嬉しかったけれど、そのぶん自分が傷つきそうでこわかったのでしょう。毎晩毎晩、心の中で願っていました。自分だけの願いを叶えよう、相手を自分の思い通りに動かそう、というような、我儘な考えはなかなか思い通りにはならないもの。少し冷静になり、自分以外の人が幸せになるようにと考えることで、自らに余裕を持たせることができます。そうすることで、結果的に自分の思い通りに事が運ぶのでは、と私は考えています。ライバルがいなくても同様。相手の幸せをただ願うだけ。もし仮に、好きな人の幸せを願い、結果好きな人とは結ばれなかったとしましょう。一時は悲しいかもしれません。けれど、他人の幸せを願うことのできるあなたの側には、いずれ必ずあなたに相応しい素敵な人が寄り添ってくれているはず。これをおまじないと思うか思わないかはあなた次第。でもせっかくなら、恋する乙女の夢がたくさんつまったおまじない、と思いたい。相手の幸せ、ぜひ願ってみてはいかがでしょうか。
27歳女相手の幸せは自分の幸せ
