26歳女:「みんなと一緒」を解くおまじない

はじめまして。


現在は一般企業で働くOLです。



これは、私が中学生の頃のおまじないです。


当時、私のクラスの女子はなぜか、EXILE派、ジャニーズ派で割れてしまっていて、どちらも特に好きになれなかった私は、クラスで居場所を持てずに居ました。


だから、少しでも居心地の良い場所を確保するために、席替えは私にとって超重要イベントでした。


めんどくさい女子の傍、私のことをからかってくる男子の傍の席になるわけにはいかなかったのです。


クラスメートの中で、からかいもせずいつも穏やかで、私の心の平穏を保ってくれる男の子が1人居ました。


私はできるだけその子の傍の席になりたくて、一生懸命におまじないを調べました。


席替えはクジ引きで毎回実施されていました。

私が選んだのは、「隣になりたい人の背中で小さな声で、その人の名前を言うこと」でした。


席替えのクジを引くゴタゴタに混じって、その子の背中を目指すのですが、もう心臓はドキドキです。


ーー誰かに見られて、変なやつって思われたらどうしよう…意地悪な男子に見つかって、またからかわれたらどうしよう…

結果は、おまじないが効きました!
私は無事その子の傍で、比較的意地悪な事が少ない班になれたのです。



自分の居場所を作るために私はおまじないに頼って、可哀想に思われたのか、おまじないは私に味方してくれました。



この経験を振り返って考えました。


おまじないは、「無理に周りに同調しなくていいよ。

世の中には合う人、合わない人が居て、その中で自分らしく生きていくことが大切」という価値観の大切さを後押ししてくれたんじゃないかと。


「みんなと同じじゃないこと」に日本人は、特に子どもは反応して、同じじゃない存在を弾こうとします。

当時の私も、周りのクラスメートが好きなことを無理に好きになろうと、我慢して同調しようとしていました。


勿論、社会に出て、「合わないから」の理由だけで、仕事が円滑に進まないような関係を作り出すことは望まれません。



だけど、今になって少し思うのです。

「みんな一緒じゃなくて良い」の言葉を誰かがくれていたら、14歳の私はこのおまじないに頼らなくても良かったんじゃないかと。

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